不登校のこどもが担任から「放置されている」と感じた時読む記事
こんにちは!親塾へようこそ。ここでは、不登校についての知識を増やし、「なるほどなあ」と思ってもらえる情報を(ほぼ)毎日お送りしています。
前の担任は熱心に家庭訪問してくれていたり、プリントを持って来たりしてくれたのに、今年の担任は全然プリント持ってきてくれない、と思うことはありませんか?
母親代表のりゅうかです。
まさしく、前の担任と比べて「放置」されているように感じてしまいます。もっと関心を持ってほしいです。
りゅうかさんは家庭訪問に来て欲しいんでしょうか?
毎日は要らないけど、週に一回ぐらいはプリント類を持ってきてもらったり、様子を聞いて欲しいと思います。学校にこのような要望を伝えてもいいんでしょうか?
学校側が「不登校は問題ではない」という姿勢になってきているので、担任の家庭訪問などを促す要望は聞いてもらえない可能性もあります。
今回はその辺りを記事にします!
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Contents
「不登校は問題行動ではない」ので無理に学校に来なくていいというのが学校のスタンス
いきなり結論から述べてしまいました。
家庭訪問や「先生が不登校児を学校に戻すためにしているさまざまなこと」は、ここ二年の間、縮小気味です。
原因は、学校自体が、「無理に学校に来なくていい」という方針になったからです。
「不登校になる児童は、児童本人に問題があるわけではないので、無理に学校に戻す必要は無い」という国と文科省の”お墨付き”が学校に通達されたのが二年前です。
それまで「不登校児は学校に早く学校に戻すことが求められる」という姿勢から、180度転換して、「無理に学校に戻さなくても良い」となったため、担任の家庭訪問や登校促進のための行動が減ってきているのです。
学校は、不登校の生徒を「放置」しているわけではありません。端的に言うと、学校に来ることを「児童の自由意志」に任せているのです。
この内容は、下記の記事を参考にさせていただきました。
https://news.yahoo.co.jp/byline/ishiishiko/20170914-00075450/ YAHOOニュース不登校新聞
不登校は休養や自分を見つめなおす意味があること、子供本人には責任が無い、と
文科省が見解を変えたということです。
国や学校が、「こどもの不登校」を容認したということですか・・・それで先生方はあまり再登校支援に熱心ではなくなったんのですね。
こちらの記事では、「こどもがゲームに没頭する」こと、それによって受ける利益や不利益を解説しています。「こどもにゲームに夢中にならせる」ということはどういうことか、もう一度考えてみてください。
「無理に学校に来なくても大丈夫」と言われて親が感じること
夏休み明けに、こどもの自傷行為や、ひどい場合には自殺などがあることで、「学校に来ることは、ある程度自由意志に任せる」ことは、こどもを守る意味もあると思います。
でも、そこで、一定多数の不登校児の親が戸惑っています。
困っている原因は、ズバリ言うと、
「こどもの教育を、自分一人に丸投げされた」
感があるからではないでしょうか?
だからこそ、もっと家庭訪問して欲しい、プリント類や学校の行事案内などを渡して、学校の様子を知らせて欲しい、前の担任はもっと熱心に再登校を促してくれたのに、と不満が出てくるのです。
「家にいてダラダラしているこどもと一日中一緒にいる」焦り、こどもの将来への不安、それらを親の自分(主に母親)一人で受け止めることが苦痛で「もっと親身になって欲しい」と思うのは、ごく当たり前のことです。誰にも責められません。
「学校に来るかどうかは本人の意志に任せる」と言われても、親としては「こどもの教育を丸投げされた」と感じてしまうのでしょう。
確かにそれはあります。「自由意志」と言われても、このままずっと家に居られたらこどもの将来が心配です。
こちらの記事では、「スクールカースト」と「自分探し」に苦しめられるこどもたちについて解説しています。学校での大多数の子供たちの苦労をちょっぴり理解できる記事になっています。
一般的な人は本来「自由意志」を尊重されると困るの人が大半
この辺りから、ちょっと社会学的な視点を入れます。広い視野を手に入れると、自分がなぜこんなに不安で焦っていているのかが、客観的に見つめられ、気持ちが軽くなります。
こどもが学校に行きたがらない、でも学校には行くのが当然、という時代から、今は「無理に来なくていいよ」と言われだしました。
この「無理に来なくていいよ」と言われて本当に行かなくても済むようになったら、世の中の大半の親が困ってしまいます。
来なくていいと言われたらこどもは学校に行かなくなるのでは?
そもそもこどもが喜んで学校に行くわけがないし
みんなが休んでしまうようになると将来いったいどんな社会になるのか
と心配してしまいます。
「自由」は非常に尊いものですが、その「自由」を使いこなすのは実はものすごく難しいのです。
管理人も、家族が居なくて、一日中好きなように生きていいよと言われたら、その時点でやることが無くなって一日中寝ているかダラダラしているでしょう。
家族がいるから労働する気になるし、家族のために起きて働いて規則正しい生活ができるからです。
ましてやこどもなら、「自由意志」を与えられたらもっと困ると思います。
人はある程度社会的束縛を受けたほうが、自律的に規則正しい生活が送れます。
「自由意志」を使いこなすのが難しいのは、日本の社会に自営業者が少なく、サラリーマンが大半であることからもわかります。
「自分の自由時間を差し出し」て収入を得るほうが、自分の自由意志で社会に貢献して収入を得るよりも容易であり、気が楽で、手っ取り早くて、簡単です。
親はそれを知っているからこそ、こどもに学校に行って欲しいのです。
そうですね・・・いきなりコチラに「自由にしていいよ」と言われても困るし、もっと学校からこどもに働きかけて欲しいです。親だけに教育を押し付けるのは辞めて欲しい。
確かに、親に教育を丸投げされるのは国として非常に無責任だとは思います。
でも、先生方も、学校に来ないこどもに教育を受けさせる時間も労力も義務もないのですよ・・・
こちらの記事では、こどもの心を混乱させる「ダブルバインド」について詳しく解説しています。この法則は日常生活でも知っておくと、心が落ち着いてきます。
不登校を国から容認されるメリットとデメリット
不登校児の親は、「自由意志を尊重されたこども」と「こどもの教育を丸投げされたことによる不安」の間で板挟みになっているのが現状です。
問題をよりクリアにするために、「自由意志」を尊重された場合のメリットとデメリットをはっきりさせてみましょう。
メリット
「学校に行っていない」こと自体を、「取り立てて問題ではない」と言われることは、こどもや家族にとって気持ちが楽になります。
少し前は、「学校に行っていないなんて問題だ」的に思われたり言われたりしていたのが、社会的容認を受け、「そういうこともあるよね」というような寛容な態度で受け入れられたのですから、親も少し気持ちが楽になっているはずです。
デメリット
「自由にしていいよ」と言われて、こどもはその自由を謳歌できる年齢でも無く、将来に渡って、親がその責任を負わなければならない苦しさがある。
教育を自分だけでしないといけないというプレッシャーや、学校に行っていないと将来どうなるかという不安を受け止める責任が、親の肩にすべてかかってきます。
「自由にしていいよ」と言われてその自由を使いこなせるほど、まだ人類は発達していません。ある程度の規則やレールがあるからこそ社会に秩序が保たれ、互いに強調し合って生活できるのです。
少し前までは文科省などの国と学校、教員が背負っていて必死で対応してきたけど、今はそれが物理的にできなくなって家庭に責任が分散された、ということです。
まとめ
国が不登校の責任を取ろうとするのを辞めて、各家庭にその責任を分散することが「不登校の容認」です。
分かりやすく言うと、国からの通達は、
学校には別に来なくていいよ
でもそのために受ける不利益は、自分たちで責任を負いなさいよ
という方針になった、ということです。
こういう方針になって、喜んでいる親はごく一部で、大半が戸惑っているのではないかな、と想像しています。。
国がやることには必ず意図があります。
・今まで国と学校が背負ってきた「義務教育」を、家庭にも責任分担させた
・そのことによって、学校と教員を守り、ひいては学校教育の質を向上させる(不登校児の対応に力を割かれていたのが無くなって、学校に来ているこどもに力を回せるようになる)
という効果を見込んでのことです。
本当に苦しいこととは思いますが、これからますます「不登校は自己責任で処理しましょう」的な流れになってくるでしょう。
でも逆に、不登校は問題ではない、と公式に認めてもらったことで、学校に行かない選択をするこどもがのびのびと生活したり、自分の道を模索したりできるようになる、とも言えます。
こどもたちがどんな道を歩むのか、これからはますます自由度が高まっていくことだけは覚悟しておいたほうがいいかも知れません。
皆さんに少しでもお役に立つ情報が提供できるよう定期的に更新していきます。
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