こどもの「ほっといて」は本音なの?親はどう対処したらいい?
こんにちは!親塾へようこそ。ここでは、不登校についての知識を増やし、「なるほどなあ」と思ってもらえる情報を(ほぼ)毎日お送りしています。
今回は不登校に限らず、こどもが言う「ほっといて」の真意と本音を記事にします。
こどもと話をしようとしてもいつも「ほっといて」と言われて突っぱねられてしまいます。これでは力になってあげたくても無理です・・・ほんとにほっといてもいいのでしょうか?
こどものよく言う「別に」「どうでもいい」「ほっといて」という言葉はどのような本音が隠れているのかを探り、対処法を考えてみましょう。
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Contents
なんとなく無気力なこどもに様子を聞いたら「ほっといて」と突っぱねられた
こどもの様子がおかしいと、親はすぐ気づきます。
〇食欲が減って元気が無い
〇笑顔が少ない
〇部屋にこもりがちになり、学校を休みがちになった
明らかなこどもの異変に、親は戸惑ってしまい、こどもにいろいろ質問しても「別に」「ほっといて」と言われてしまう。
親としては、学校で何かあったのではないか、いじめ?勉強の悩み?
そして、親が手をこまねいているうちに、こどもが不登校に突入する、というケースも多いです。
親が心配して学校に問い合わせてみたり、親しい友達に聞いてみても、各段変わったことはないことも多いのです。いじめなども見当たらなかったりもします。
本当に急な変化でした。それまでいろいろ話をしてくれていたのに、まず言葉が減り笑顔が減っていき、部屋から出なくなり学校に行かなくなる・・・この間わずか一か月ほどです。
この間にこどもに何が起きたのでしょうか?以下で探っていきます。
こちらは「不登校が発生する社会の仕組みとそこから必死に逃げるこどもたち」を記事にしています。逃げられるうちは逃げるのも一つの方法です。
こちらの記事では、「良いお母さんは危ない」ということを社会学的チックに開設した記事です。当サイトの一番の人気記事です。
子供が言う「ほっといて」の真意と本音
いきなり結論から言います。
こどもが言う「ほっといて!」はまさしく本音であり、親に対する激しい失望と苛立ちの表れです。
〇どうせどんなに説明したって親には絶対わからないし、説明するだけ無駄
〇わかったふうに説教されたらたまったもんじゃない
〇自分だってよくわかってないんだから親にわかるわけないやろVOKE!
言葉にするとこんな感じです。
特に三番目の下線を引いた部分が最も重要です。
彼らは自分でもよくわかってないのです。お勉強でもそうですが、何がわからないのかもわかっていないと手の付けようがありません。
親のふがいなさに失望し、世間に失望し、学校やお友達に失望し、誰よりも自分自身に失望しています。
そういうときに、何の助けにもならない親がいちいち話をさせようとしたり、話した挙句したり顔でいろいろ言ってきたりすると怒りも倍増します。
そんなことが二度三度あると、こどもはドアをぴしゃっと閉めるようにして自分の世界に閉じこもるようになります。
中学生になっていきなり体が成熟に向かうとき、わけのわからない衝動に脅かされ、自分の心が自分のもので無くなっていくような不安の上に学校での目まぐるしい変動についていけなくなっている
この大変動のダブルパンチで、こどもは程度の差こそあれ不安定になっていきます。
思春期は、赤道直下から北極に行くぐらいの変化があります。親との関係、学校との関係、友達との関係と変化がすさまじいです。ついていけるこどもばかりではありません。こどもは「この変化を自分で処理するなんてムリゲー」と絶望的な気持ちになっています。
そんなに絶望的な気持ちになってるんですね・・・世界から置いてけぼりになる、でも合わせていくのもこれまた絶望的に辛い、という感じかな・・
こちらはゲームばかりしているこどもにどう対処するか、を記事にしています。たぶん大きくなって「親は無理やりにでもゲームを取り上げてくれたほうがよかった」と思うかもしれません。
こどもは思春期の内的変化と環境の変化に必死に耐えている
タイトルの通り、こどもは、表には表れていない内的変化と、学校などの外的変化に必死で耐えています。
そして、ものすごく非情なように聞こえるかも知れませんが、そこを乗り越えるのに親が手助けできることはほとんどありません。
大人になる前段階として、自分の性別を受け入れ、自分の容姿を受け入れ、ある程度の能力を受け入れていくこと、受け入れた上で家族以外の存在の承認を得る、という課題をクリアしていかなければならない、その作業の大変さにこどもは恐れおののいています。
女子ならば自分の容姿がどの程度のものかわかって受け入れることが辛いかも知れない。
男子ならば容姿もそうですが、人気者になれるかどうか、面白いことが言えるかどうかなど、クラスの中でのカーストを受け入れるのが辛いかも知れない。
これから生きていくのに、そういう課題をクリアしなければならない、というあまりにもムリゲーなことに対して、こどもは絶望した挙句、
学校に行かない、家族とも話さない、部屋から出ない、という引きこもり状態へと突入していきます。
彼らは、自分自身を受け入れるというものすごく単純でかつ過酷なミッションを前にして、心から逃げ出したい、休憩したい、急がせないで、と願っている可能性が高いです。
大人になると、自分はこんなもんや、底辺でも収入少なくても生きていけるからいっか的に割り切るのに慣れている(ある意味割り切らないと生きていけない)から忘れてしまっています。
ところが、今まで万能感を抱いていたこどもがいきなり「自分を受け入れろー!」と社会から迫られる恐怖は、見知らぬ人と結婚させられる並みにしんどいことである、と想像を巡らせてみましょう。
性的衝動、自分の容姿、自分の能力、など、今まで直面してこなかったものを受け入れるのは厳しいです。小学生までは「みんな一緒」「みんな主役」でやってきたこどもは特に戸惑います。
こちらは、「自分探しとスクールカースト」の苦しさをテーマにしています。これが受け入れられなくて不登校になるこどもも一定数います。
「等身大の自分を受け入れる」ことは親の姿勢から学べる
残念ながら、こどもが自分の性的衝動や自分自身の要素をすべて受け入れるということは、こどもが自分でこなしていくしかありません。
親ができることは、
「このようにして自分を受け入れるのよ」という姿勢を見せておくことだけです。
自分を受け入れる、というのは、家族を受け入れることであり、自分の弱さを受け入れることでもあり、自分の本音を受け入れることです。
どちらかというと、ネガティブなことを受け入れるのが難しい。
配偶者に対する不満、自分の能力に対する不満、自分の弱さ、だらしなさ、人に言えないような恥部のようなもの、そういうものをしっかり自分で受け止めていく、そのような心の姿勢を親が実践しましょう。
親が一番取ってはいけない行動は、
自分の言動と本音が乖離すること
です。
親が自分自身を受け入れられていないと、こどもも自分自身を受け入れられなくなります。
容姿の優劣、能力の差、異性へのアピールの差、このような自分の要素を受け入れつつ自分の居場所を見つけていくこと、人生はこれの連続ですから。
ちなみに、社会に出たほうが、学校の中で自分を受け入れるよりも楽です。
学校の中では、同級生が一堂に会せられ、まるで品評会のように優劣をつけられてしまいます。
これがいかにしんどいことか、大人はちょっと思い出してもいいかも知れません。
まとめ
〇こどもの「ほっといて!」は本音
〇こどもは必死に変化に耐えている
〇こどもは親の姿勢から「等身大の自分自身を受け入れること」を学ぶ。
とお伝えしました。
たとえば、小学生時代に、「かけっこはみんなが一等賞」とか「発表会の劇はみんなが主役」とか、頑張っている子供もそうでないこどもも等しくスポットライトに当てる教育を施す、この弊害はかなり大きいと管理人は考えています。
かけっこは一等賞になった子はほんとうに偉いし、ビリの子も、一生懸命走ったのは偉いわけで、何も「みんな一等賞」にする必要はありません。
発表会の劇も、これは管理人もうんざりするほど見てきましたが、主役ばかりで劇になっていないのです。
脇役のこどもの親がうるさいから学校が配慮するのでしょうが、「脇役がいるから主役がおり、劇が成り立つ」という社会で当たり前のことを学ばせる機会をみすみす逃している気がします。
小学生時代の過度の「平等主義」でみんな同じ能力なんだー!と植え付けておいて、いざ中学生になっていきなり「等身大の自分を受け入れろ~」とか、社会も結構勝手です。
こういう面で、小学生時代からスポーツをしていたり、何かに打ち込んできて「能力差とうまく折り合いをつける」ことを知っているこどもが不登校になりにくいのも、この辺りに原因がある気がします。
カテ違いですが、管理人さんの開設している別サイト『てっぺんを目指す剣道』で過度の平等を要求する保護者によって周囲が混乱する記事があります。よければ読んでみてください。
皆さんに少しでもお役に立つ情報が提供できるよう定期的に更新していきます。
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