こどもの嘘に困ったとき読む記事~でも親もしょっちゅう嘘ついてます
こんにちは!親塾へようこそ。ここでは、不登校や子育てについての知識を増やし、「なるほどなあ」と思ってもらえる情報を(ほぼ)毎日お送りしています。
今回は、こどもが「宿題をした」とか、「ゲームの課金はしていない」とか、Wi-Fiのギガは超過していない、とかいうたぐいの小さな嘘を積み重ねることに悩んでいるかたに向けて記事を書きます。
小さい嘘をすぐつくんですよね、友達の家に行って遊んでいるのに、「家で勉強をしていた」と言ったり、夜中に布団の中でこっそりゲームをしていたり。こんなことが続くと子供のことが信じられなくなってしまいます。妙にこそこそしているときもありますし、心配です。
どうしてこどもは嘘をつくのでしょうか?
そこを知ると、こどもが抱えている問題や孤独が見えてくるかも知れません。
深く知ってしまうと親がびっくりするようなこともあるかも知れませんが、勇気を持って直視しましょう。
※このサイトではグーグル広告のポリシーにあるように、自閉症スペクトラムや発達障害などのメンタルヘルス的なことは扱いません。すべて一般論として記事を作成しています。
※反発を感じられたり、怒りを感じられる人もいると思います。そんな場合は、「そんな話もあるんだろうか」ぐらいに受け止めてください。
このサイトに初めて来られた方は、こちらをご覧ください。このサイトで何を伝えたいか要約してあります。
ブログ村から来られた方々へ。下書き段階の未完成記事がPIN送信されている場合がありますのでお気を付けくださいませ。
こちらの記事はここ7日間のアクセスランキング一位の人気記事です。(サイト紹介記事を除きます)
こどもはどうして嘘をつくのでしょう?
いきなり結論です。
こどもは、自分の身を守り、立場を守るために嘘をつきます。
嘘の内容は以下の通りです。
①正直に言ったら親が怒るだろうと思われることについて、嘘をついてごまかす
②正直に言うと親を悲しませると思って嘘をつく
③そのほうが話が面白い、すごいとと思ってもらえるから嘘をつく
こどもは、上記の三つの状況では、「嘘をついている」という自覚さえなく、ごく自然に言葉が出てくることがあります。
一つだけ確認しておきたいのは、こどもの心の中では、「それが本当のことである」という書き換えが起きている、ということです。
親は、「こどもが嘘をついたこと」にショックを受けることもありますが、こどもに自覚がない場合だと叱ってもあまり意味がありません。なぜならこどもにとっての真実だったりするからです。
非常に無自覚に、さらっと嘘をついているのを見ると、「この子は大丈夫なんだろうか」と思ってしまいますが、実はこれはこどもには良くあることです。
親はこどもの嘘を見抜くことは必要ですが、深く追求して嘘をつかせないようにすることはこどもを追い詰めてしまうことになってしまいます。
でも、宿題した?と聞いて「全部終わった」と言われて、確認してみると全然できていなかったりしたら、腹が立ちます。お友達から借りたもの返した?て聞いて、返したよと言って安心していると、まだ返してもらってない、と先方から知らされたり、ほんとああいう嘘はやめてほしいです。
親が必要なのは、こどもが嘘をついているかどうかすぐ見抜けるよう、常に関心を持ってこどもを見守っていくことです。こどもの嘘がすべて見抜け、かつ辛抱強く見守る、というのがベストですね。
▼子育てで最も大切な親の姿勢は、実は一つしかない!?
こどもに悲しい嘘をつかせないように
基本、こどもは嘘を嘘と思っていなくて、本当だと思い込んで言っていることがあります。
お友達が持っているゲームを自分も持っていると言ったり、旅行に言ってきてこんな珍しいものを見た、といってお友達の注目を集めたりする嘘もあります。
自己防衛のための嘘はおなじみで、宿題できた、お片付けした、お友達の家できちんと挨拶した、など、正直に言うと叱られそうなことはごく自然に無意識のうちに、叱られない方向の嘘をついたりもします。
実は、それらの嘘を見抜くのは親の役割で、そのあとこどもがどうなっていくかを観察して辛抱強く待つだけで、中学生、高校生になると普通はだんだん収まっていきます。
実は、こどもは、「この程度の嘘は許される」という範囲を知っていて、
・宿題をしてなかったからといって、実はどうってことない
・片付けしていないからと言って、別に死にはしないし
などと、いわゆる「高を括っている」のです。
これが大人になると、日常的に嘘をついていると誰よりも自分自身が気持ち悪い、ということに気づき、行動と言葉を極力一致させるような自覚が芽生えますが、こどもには「嘘をついて激しく困った」という人生経験がありません。
この点は、親がきりきり叱らなくても、社会が自然にこどもを矯正していきますので、ゆったり構えて大丈夫です。
問題なのは、
親を悲しませたくない、失望させたくない、と思ってついてしまう嘘です。
いじめを受けていても家ではいつもニコニコしていたり、本当はやりたくないのに、親が悲しむと思って我慢してやっていたり、つまり、
自分の本音とは違うことを、親を悲しませたくないためにやっていて、それを「自分の意志」として誤魔化していることです。
具体的には、
〇一週間、夕方以降ずっと学習塾に通って全く遊ぶ暇がない
〇いじめを受けているのに平気な顔をしている
〇担任に理不尽な目に遭わされても黙っている
などの悲しい嘘です。
だからこそ、親は、「こどもに嘘をつかせない」方向に力を注ぐのではなく、こどもの悲しい嘘を見抜く方向に全力を注ぎ、普段からこどもに関心を持って見守っていく方向に関心を持ったほうがいいです。
こどもは弱い存在です。
親に心配かけまい、悲しませまいとして嘘をつかせることが無いようにしてあげましょう。
普段から関心を持って見守っていると、こどものちょっとした変化や、言葉づかいなどに違和感を感じることができます。顔を見るとその日の体調や気分もわかります。
わかりすぎると親がしんどくなってしまうので、敢えて目を背けたりする場合もあります・・・口うるさくなってしまうので・・・
これは、どんな人間関係にも通じることですが、「何がなんでも言葉に出して表す必要はない」ということです。
嘘を見抜いていても指摘する必要はないし、不満を感じても言う必要はない場合が大半です。
言葉に頼りすぎると、言葉と心がどんどん乖離してしまうようになると、後がしんどくなります。
最近は「ポジティブ教」が蔓延しているので、何があっても明るく笑顔、とか、悪いこともポジティブに捉えようなどと言われていますが、「ネガティブなこと」もそれは大事な自分自身の感情ですのでしっかり受け止めてあげましょう。いちいち口に出す必要はありません。
▼実は、もっともシンプルなところに問題解決のカギがあります。
親だっていつも嘘をついています
ここからは、「えっそんなことはない!」と思われるかもしれませんが、実は親のほうが、激しく嘘をついていることが大半です。
「そんなことするなら、ここに置いて行くよ」と捨て子宣言する。
「言うことがきけないなら、今すぐ家を出ていきなさい」と家出を推奨する
「宿題もできないなら、学校なんてもうやめてしまいなさい!」と不登校を推奨する
「もう塾なんてやめたら?やる気も無いのにお金の無駄‼」と退塾を勧める
「お片付けしないなら、もう全部おもちゃ捨ててしまうよ!」とおもちゃ全捨て宣言する
こういう嘘を、日常的に、叱るたびに言っていませんでしたか?
しかも、相手は、親のあなたに逆らいようのない、世界で一番あなたを愛しているこどもです。
人生経験がないから、人としてのふるまい方を知らないだけで、大人よりずっと無垢で罪のないこどもに対して、こうして本心でもない、本当になったら大変なことを日常的に口に出していませんでしたか?
それなのにどうして、親は、こどもがつく嘘に神経質になるのでしょう?
幼いころにかけられた言葉は、そのこの潜在意識の奥底に残って、基本的な性格や考え方を形作ります。
もちろん、そのような嘘をついていたことをお子さんは責めないでしょう。それは本心ではないことが分かっているのですから。
だからこそ、親の側も、こどもがつく嘘を見抜くだけで、あとは大らかに見守ってあげて欲しいのです。
こういう、本心では無い言葉を常に発し続けることを「ダブルバインド」と言います。これはいわゆる「脅し」ですし、典型的な「本心ではない嘘をついている」ことです。
どんな人間関係でも言えることですが、「恐怖」や「脅し」を関係の根本に置くと、その人間関係は徐々に腐っていってしまいます。
それでもこどもは親を許してくれています。こどもは親を大好きですから。
そうですね・・・こどもはホントに心が広いかも。
捨て子宣言なんかは、こどもにとってかなり恐怖だったかも知れませんね。
ごめんね・・・
▼ダブルバインドについての記事はコチラ
まとめ
・こどもはさまざまな嘘をつくが「嘘を本当だ」と上書きしている場合がある(つまり自覚がない)
・親を心配させまい、悲しませまいとしてつく嘘もある。親はこどもの嘘を追及して嘘をつかせないようにするのではなく、「こどもが嘘をついているかどうかを見抜く」ことに注力すればよい。普段から注意深くこどもを見守ってあげることが大切です。
・実は、親のほうがもっと日常的に嘘をついていたりする。「ダブルバインド」はその典型。
自分も他人も嘘をつかせずに済む方法として、「沈黙」があります。
沈黙することでお互いに相手を見守る余裕ができますし、話し合いが必ずしもいつも最良の解決法ではありません。
心と言動と言葉を一致させていれば、自然と言葉が少なくなっていく場合もあります。
実は、管理人は家庭内こそ「沈黙」が必要ではないかと考えています。
「沈黙」については、また別記事で詳しく述べます。
皆さんに少しでもお役に立つ情報が提供できるよう定期的に更新していきます。
にほんブログ村
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません