「恋人が欲しいのに全然できない…」「出会いはあるのに、いつも恋愛に発展しない…」そんな悩みを抱えている方は少なくないはずです。巷では、「ネガティブ思考が原因」とよく言われますが、本当にそれだけでしょうか?実は、出会いの有無や恋愛への発展には、性格だけでなく、外見や行動、そして内面のギャップなど、様々な要因が複雑に絡み合っているのです。
そこで今回は、こども家庭庁が2024年に実施した大規模調査「若者のライフデザインや出会いに関する意識調査」(対象:15歳から39歳までの未婚男女約18,000人)のデータを基に、出会いがある人とない人、恋愛に発展する人としない人の違いを徹底的に分析していきます。
この調査では、出会いの頻度や交際状況と性格特性との関係が明らかにされており、「優しさ」や「誠実さ」といった内面的な要素だけでなく、「かっこよさ」や「積極性」といった外見や行動に関わる要素も重要な役割を果たしていることが示唆されています。この記事を通して、令和の恋愛事情のリアルを紐解き、あなたの恋愛を成功に導くためのヒントを見つけていきましょう。
未婚男女「出会いやすい」特徴ランキング
未婚男女「出会いやすい」特徴ランキング
順位:上位に行くほど出会いやすく、下位になるほど出会いは少ない。
順位 | 特徴 | 割合 |
---|---|---|
1 | かっこいい | 75.6% |
2 | 男らしい | 74.0% |
3 | ポジティブ思考 | 72.1% |
4 | 決断力のある | 71.7% |
5 | 元気な | 71.6% |
6 | 積極的な | 71.4% |
7 | かわいい | 70.7% |
8 | おしゃれな | 69.9% |
9 | 自信がある | 69.9% |
10 | 健康的な | 69.6% |
11 | さわやかな | 67.8% |
12 | おもしろい | 67.6% |
13 | 頼りがいのある | 67.3% |
14 | 家庭的な | 67.0% |
15 | 心の広い | 66.8% |
16 | 個性的な | 65.8% |
17 | 癒される | 65.8% |
18 | 知的な | 65.7% |
19 | 上品な | 65.2% |
20 | 気が利く | 64.7% |
21 | 女らしい | 64.1% |
22 | やさしい | 63.8% |
23 | こだわりのある | 62.9% |
24 | 謙虚な | 62.4% |
25 | ネガティブ思考 | 61.8% |
26 | 誠実な | 61.6% |
出典:2024年「若者のライフデザインや出会いに関する意識調査」こども家庭庁
「優しさ」「誠実さ」だけではあまり役立たない
「恋人ができない」「一向に恋愛につながらない」、そんな人たちの特性として、「ネガティブに考える」という傾向だけが強調されることがありますが、それだけが原因ではないようです。データを元に、出会いがある人とない人の違いについて考えてみましょう。
まず出会いができる、もしくはできないの違いというものについてですが、婚活をしている多くの人々が、なかなか出会いがないと感じています。
その理由として「自分の住む場所や、働いている企業の業種により、出会う機会が物理的に限られている」という考え方があることは否めません。
しかし、同じ環境にいても、出会いがある人とない人が存在しているという現実もあります。では、どこにその違いがあるのでしょう。
今回は、個々人の性格差、特に自己判断に基づく性格の違いを見ていきます。
そのベースとなるデータは、2024年にこども家庭庁によって行われた「若者のライフデザインや出会いに関する意識調査」となります。この調査は、15歳から39歳までの未婚の男女(約18,000人)を対象に行われました。
出会いの有無や、現在の交際相手がいるかどうかといった要素を性格別に再集計し、それぞれの「性格」が持つ出会いの機会の割合を調べ、割合ランキングにしてみました(先述の表)。
実際には男性と女性で結果を分析するべきですが、発表されたデータが男女共通となっています。男性や女性に多い、つまり男性は青、女性はピンクとしています。

まず、「優しさ」「誠実さ」などはあまり役立たないという結果になりました。
出会いの頻度をランキング化した結果、「かっこよさ」が1位、「男らしさ」が2位と、男性的な要素が上位を占めました。
3位から6位は、「ポジティブ思考」「決断力のある性格」「元気さ」「積極性」といったように、一般的に男性に多いとされる性格が並び、女性的であるとされる要素としては、「かわいらしさ」が7位に入るのが最高でした。
一方、出会いの機会が少ないとされる下位5つには、「優しさ」「こだわりの強さ」「謙虚さ」「ネガティブ思考」「誠実さ」などが並びました。
上位10位に入った特性は、外見や行動にエネルギーを感じるもの、逆に下位5位では見た目だけではなかなか伝わりにくい、人の内面を表すものとなっていました。
言い換えれば、「人々が出会う機会が生まれるか否かは、主に見た目や行動といった視覚的に捉えられる要素により決定される」のが、通常のパターンと言えます。
視覚的な要素からは判断できない「優しさ」や「誠実さ」といった特性は、あまり重要視されないというのが現実であります。
さらに詳しく言うと、特に男性にとっては、いかに「優しさ」や「誠実さ」をアピールしようとも、それが多くの女性の認識範囲、つまり彼女たちの視野に入ることは稀なのかもしれません。
ただ、出会ったところでそれが全てではありません。実際に出会った人々を対象に考えてみましょう。その中には関係が継続的に発展し、恋愛につながる人もいれば、出会いはあるものの結局恋愛にまで至らずに関係が終わってしまう人もいます。
後者、すなわち出会ったにも関わらず恋愛に進さないという事態を性格別に分析していきます。「ネガティブ思考」が第一位にランクインしていますが、これは直感的にも理解しやすいでしょう。
出会いの場での会話がネガティブな反応で満ちていたとすれば、その人にまた会いたいと思うことは少ないでしょう。男女問わず、会話の繋ぎに「でも」や「だって」、「どうせ」といった否定的な表現を多用する人々がこれに該当します。
また、「個性的な」性格の人が第二位、「こだわりのある」性格の人が第四位に入っています。これらの特性を持つ人々は、たまに交流する程度の知人であれば問題ないかもしれませんが、一日も離れずに付き合い続ける恋愛関係では、過度の個性やこだわりがあると疲弊してしまう可能性が高いです。

注目すべきは、「かっこいい」が第1位、「ポジティブ思考」が第3位という結果です。これらは、出会いの機会が多い上位二つの特性ですが、これは「ポジティブでカッコいい男」が出会いの場で注目されやすい(すなわち視界に入りやすい)一方で、それ以上に恋愛には繋がらないことが多いという現実を示しています。
たとえ一夜限りの関係があったとしても、それ以上の関係に発展させようと思ったときに、「単にカッコいいだけで内面が薄い」や「浮気性である」といった事情が明らかになることも少なくないでしょう。
実際に人間関係を築き上げていく中で、男性から見た女性として話を進めると、「可愛らしさ」や、「家庭的な雰囲気」、「相手を癒すことができるような優しさ」など、一般的に女性が持つとされる性質が重視しているとも言えます。
これは男性の持っているイメージや感じ方ではなく、現実に恋愛対象となる女性が持っている性質を元にした話となります。この辺りは現代でも、昔の雑誌「an・an」が取り上げていたような要素と大して変わらない部分はありますね。
一方で、男性にとっては、「頼れる存在」としての強さや、「思いやりがある」などが評価される傾向にありますが、ここに「優しさ」や「誠実さ」がポジティブに評価されることは余りありません。
その上で、恋愛に於いて重要とされる「優しさ」や「誠実さ」は、本人が思っているだけではなく、それを感じる相手の感覚によって評価されるものです。
「誰にでも優しくする」という行動はただの「人懐っこさ」に過ぎないわけで、これは職場などでは良い評価を得られますが、恋愛の世界では必ずしも魅力的とは言えません。むしろ、「私だけにその優しさを向けてくれる」という思いが求められるとも言えます。
この「誠実さ」も同じように、自分から「僕は誠実です」と言い大声で主張するような人とは、大抵問題がある傾向にあります。
それでも昔は、このような抽象的で伝えにくい「優しさ」や「誠実さ」が、「親切なおばさんや上司が良い意味で口出しすることにより、「優しくて誠実な人が一番」という意見として伝わっていました。このような社会的な制度の存在のおかげで、何となく上手くやれていた部分もあったわけです。
エネルギッシュな行動、自分自身の外見を整える努力を
現代社会は、自身の力のみで活動を進めることが強く求められています。「自分一人で何でもやり遂げろ」という風潮が吹き荒れています。
その結果、人々の中でもリーダーシップを発揮し、エネルギッシュな行動が求められる全体の約3割が、力強い光を発すかのように、その存在感をアピールしています。一方で、その光から逸脱した7割の人々は、映り込むことが難しくなってしまい、透明な存在と化してしまう傾向が見られます。
端的に言えば、男女の間で「出会いがない」と感じる原因は、大抵が第一印象を左右する外見に関連した問題でしょう。出会いを増やすためには、自分自身の外見を整える努力が不可欠です。
恋愛関係に発展するのかどうかというポイントについて見ていくと、一般的には「優しさ」や「誠実さ」等の抽象的な要素よりも、具体的な利益である「頼れる存在」や「安らぎを与える存在」が求められています。なお、女性は男性に対して「頼りがい」と表現する場合、その基礎となる要素の一つに確固たる経済力があるということを補足しておきます。
まとめ

今回の分析を通して、出会いの機会を得るためには、第一印象を左右する外見を整える努力が不可欠であることが改めて浮き彫りになりました。調査結果が示すように、「かっこよさ」や「元気さ」といった視覚的に捉えやすい要素は、出会いの頻度に大きく影響します。
しかし、恋愛関係に発展させるためには、単に外見が良いだけでは不十分です。「優しさ」や「誠実さ」といった内面的な要素も重要ですが、それらは相手に伝わって初めて意味を持ちます。
特に、恋愛においては、「頼りがい」や「安らぎを与える存在」といった具体的な利益が重視される傾向にあります。つまり、相手にとってどのような存在でありたいかを明確にし、それを表現していくことが大切なのです。現代社会では、自己表現力やコミュニケーション能力がますます重要になっています。
この記事で得た知見を活かし、自分自身を磨き、積極的に行動することで、理想のパートナーとの出会いを引き寄せ、より良い恋愛関係を築いていってください。